▲香春岳と西鉄バス
―「香春岳は異様な山である。けっして高い山ではないがその与える印象が異様なのだ。」― これは、筑豊・田川を題材に描かれた、五木寛之の小説「青春の門(筑豊篇)」の冒頭の有名なフレーズです。
写真手前から一の岳・二の岳・三の岳と並ぶ山ですが、一の岳はご覧のとおり、麓のセメント工場が昭和10年以降、何十年にもわたって削り取った結果、現在はまっ平らな状態となっています。
小説が描かれたのは、戦中から戦後にかけて、まさに田川の町が石炭一色で隆盛を極めた時代の話で、その頃は、山肌が露出したような今よりずっと異様な姿をしていたはずです。 まだ昭和30年代の西鉄バスの黄金期よりも少し前の話でしょう。
◎読み・・・せきたんきねんこうえんぐち~きゅうひのでまちぐち~
■運行・・・西鉄バス筑豊株式会社 田川支社
□路線・・・福岡~筑豊線[直行]・小倉~田川線[快速]・金田方城線[22・23](後藤寺~金田)